こんどは腰痛(手術後1日目)

2020年2月27日(木) 手術日+1

 ICUも朝6時起床です。まずやったのは、上半身を起こし(といっても、介護用ベッドが起きてきて、で、看護師さんに助けてもらうわけですが)、歯磨き、呼吸訓練、ネブライザーでした。ネブライザーで思い出しましたが、やたら、「痰はどうだ」と聞かれるわけですね。ですが、痰は出なくて、つばはたくさんでるんです、なぜか。ところが、つばだって飲み込むのは怖いですから、持参したティッシュにくるんで捨てるんですが、これあまた大変なんです。ベッドのわきにビニールでティッシュ捨てをつけてくれるんですけど、起き上がれないから見えないし、そもそも、ティッシュの箱をベッドに置いてあっても、それがまたベッドから落ちたりするわけですよ。

 あと、性格的なものもあるんでしょうね。ちょっとしたことで看護師さん呼べないというか、うちの義母みたいに、なにかあったらナースコールだろうが、自分の娘への電話だろうが、あとさき考えずにしちゃう人もいて、それはそれでいいんだろうと思うのですが、僕には無理です。って、元気だと見栄を張っているからだけかもしれないんですが。

 それはさておき、一連の儀式が終わったところで「さぁ、歩いてみましょう」と。こちらは、待ってましたですよね。体力には自信があるし、手術後1日目とは言え、数日前には20キロ走っているわけですから、筋肉にも自信があると。まずベッドに座り、靴を履かせてもらって、いざ出発です。このとき面倒なのが、身体についている管類と、モニター類。管類は、点滴のときによくあるあの棒なんですが、そのほか、酸素濃度とか動脈モニターとか、心電図モニターとかついているので大変なんです。

 で、歩けたのか? お腹切っているので腹筋を使うと苦しい、つまり、まっすぐ立てないのですが、歩くのは大丈夫で、ま、自分の中では予想の範囲内でした。

 午前中のうちに、中堅先生、若手3人組とも、それぞれ様子を見に来てくださって、右肩の痛みについては引いていないものの、そのほかは手術後1日目としては順調だったようです。酸素濃度が順調で、鼻についていた酸素も取ってもらえました。これから1週間くらいは、その意味では毎日なにかしら楽になるという意味で進歩が感じられました。

 順番は前後しますが、体重測定とレントゲンもありました。噂には聞いてましたが、ベッドまで技師の方が来られてレントゲンを撮り、体重もベッドの上で測るんですね。

 あとは身体拭きと着替え。こちらは、いろいろな管がつながってますし動けませんからなすがままなわけですが、看護師さんが2人くらいで身体を拭いてくださり、また、持ち込みのボディ・シャンプーで陰部を洗ってくださるという。で、尿管が入っているからかどうなのかはわかりませんが、いつもより特別小さくって(サインフェルドでジョージが「shrinkage」に悩む回がありますが、あんな感じですかね)。でも、あの程度はあまり恥ずかしいという気にはなりませんでした。むしろ、大便の世話をしてもらうほうが恥ずかしいのではないかと思っています。結局、そうはなりませんでしたが…。

 で、荷物の中に、パンツが入ってないことが、このとき判明しました。手術のときに一般病棟のベッドをいったん開けてきていて、荷物をそちらにお預けしてあったので、そちらから持ってきてもらうことにしました。なんとか、身体拭き、着替えの間に間に合いました。僕、パンツって、GUのボクサーブリーフのプリントものばかり(年甲斐もないのですが)で、「派手ですね」と看護師の方に言われながら、履かせてもらいました。

 尿管が入ってますから、基本的には尿意はないのですが、なぜか便意を催すんですね。で、もう歩けることわかってますから、看護師さんを呼ぶと、モニターやらを外してくれて、トイレまで付き添ってくれます。ところが、出るのは残渣(カス)ばかり。これが数回ありましたが、粗相をして始末してもらうよりは手間かけるほうがいいので、これはしょうがなかったです。

 午後3時頃にリハビリの方がいらして、呼吸訓練少しと、あとは歩行。それなりに歩けたので、これはよかったです。

 この病院では看護師は、同じ患者にしばらくあたらないようにしているみたいで、3交代×のべ3日で、一度も同じ担当の人はいなかったのですが、この日の担当の人から、翌日(手術後2日目)に一般病棟に戻れるみたいなことを言われました。それまでは、クリニカルパスはかなり厳格に守られると思っていたので、看護師さんが勘違いしていると思ったのですが、実は看護師さんの言っていることが正しかったのは翌日わかるわけです。 

 この日大変だったのは、この後でした。夕方から、腰痛です。右肩の痛いのも治ったわけではなかったのですが、この腰痛も激痛でした。ICUのベッドって、空気マットになっていて、もともとすごく柔らかいのですが、そこに1日中いたのがよくなったのでしょう。電動ベッドと腕の力を利用して、正座したり、あぐらかいたりしてみたのですが、マットが柔らかくて腰が沈んでしまって、どんな格好をしてもダメ。これはものすごくつらかったです。

 消灯後も痛くて正座したりあぐらかいたりしていたのですが、どうしても腰が痛くで、少し腰を伸ばそうと膝立ちしようとしたら看護師さんが血相変えて飛んできて「なに考えてるんですが、治らなくていいんですか」とものすごい剣幕で怒られました。「いや、腰が痛くて」「だって寝てなきゃだめでしょ」「いや痛くて寝られないんです」「じゃどうしたいんですか」みたいな禅問答があったのですが、時間的に交代してくれた看護師さんが、痛み止めと睡眠剤でなんとかしましょうとなだめてくれました。とはいえ、痛くてとても眠れたものではなく、合計数時間うとうとした感じでした。

 この日も、先生方に来ていただきましたが、腰痛の訴えは若手3人組の方が一番親身にきいてくれました。かといって、なにかできるわけではないのですが…。 

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